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Web3.0(Web3)とは?注目される次世代インターネットのあれこれ

約7分で読めます

NFTやメタバースなど「Web3.0(Web3)」関連技術に注目が集まっています。Facebookが社名をMeta Platforms(通称Meta)に変更したことからも、今後の盛り上がりに期待感が持てますね。

この記事では、そんなWeb3.0についてわかりやすく解説します。Web3.0がもたらす次世代インターネットの世界は、今と何が変わるのでしょうか?

Web3.0(Web3)とは?

個人的な情報発信が中心だったWeb1.0時代、GoogleなどのIT企業により誰もが情報発信できるようになったWeb2.0時代(今はここ)。これらを経て到来すると言われているWeb3.0とは、「特定のプラットフォームに依存しない分散型のインターネット時代」です。

例えばインターネットで何かをするとき、GoogleやTwitter(The X)、YouTubeなどのプラットフォームを常に利用しています。

Web3.0ではプラットフォームの概念と、それを提供するプラットフォーマーの存在がなくなり、ユーザー同士で自由にデータの管理・送受信・販売が可能です。ここでいうデータとは、仮想通貨(暗号資産)や芸術コンテンツなども含みます。

また、このようなネットワーク形式を「P2P(ピア・ツー・ピア)」と呼び、インターネットに接続しているすべての端末がネットワーク回線の役割を果たし、さらにデータの整合性などを担保します。

Web3.0と関わりの深いブロックチェーン技術

Web3.0の実現に欠かせないのがブロックチェーン技術です。近年注目されている仮想通貨やNFT(非代替性トークン)を支える技術でもあります。

ブロックチェーン技術はデータを「ブロック」と呼ばれる単位に分散し、これを鎖のようにつなげて管理します(だからブロックチェーン)。ブロックはネットワークに接続している端末に分散管理されるので、従来のような中央集権型のデータ管理ではなく、分散型のデータ管理を実現できます。

これによりデータ改ざんなどの不正がほぼ不可能になるため、データに高い信頼性が生まれ、仮想通貨やNFTといったデジタル資産に価値が生まれるようになるのです。

Web3.0を使ったサービス事例

具体例を示すために、Web3.0を使ったサービス事例を3つご紹介します。

OpenSea(オープンシー)

OpenSeaはNFTの売買が行えるサービスです。NFTとはいわゆる「偽造不可なデータ」であり、デジタルアートをNFTとして制作すれば、デジタルアートの真贋性を証明できるようになります。 

これにより、アーティストが自分の作品を販売できるマーケットが広がり、OpenSeaではさまざまなNFTアートが売買されています。ちなみにOpenSeaで落札されたNFTアートの最高額は今のところ「Everydays: the First 5000 Days」という作品の75億円です。

NFTについてより詳しく理解されたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

NFTs for Beginners

The Sandbox(サンドボックス)

The Sandboxは「LAND(ランド)」と呼ばれる仮想空間で遊べるNFTゲームです。LAND内では土地を購入したり、3Dゲームやキャラクターを自作してそれを販売できたりもします。

購入・販売には仮想通貨を使用するため、ゲーム内のプレイヤー同士でお金を取引することになるため、ゲームを楽しむだけでなく資産形成もできるのがThe Sandboxの特徴です。ちなみにThe Sandboxで取引されたNFTアセットの最高額は65万ドル(約9,400万円)です。

CyberConnect(サイバーコネクト)

CyberConnectはWeb3.0が反映されたSNSサービスです。従来のSNSはTwitter(The X)やInstagramというプラットフォーマーが存在しますが、CyberConnectには管理者が存在せず、ユーザー主体でフォロワーなどのデータ管理を行えるようになります。

アカウント作成には仮想通貨を扱うウォレットを接続するため、今後はCyberConnectで個人間の取引が増えていくかもしれません。

Octoparse(オクトパス)のNFTテンプレート

Webスクレイピングツールの「Octoparse(オクトパス)」は、Web3.0に対応したNFTテンプレートを提供しているので、ここでご紹介します。

Octoparseとは

OctoparseはWeb上のあらゆる情報を自動的に収集できる技術である、Webスクレイピングを提供するツールです。Octoparseがあればコードを書く必要がなく、ノンプログラミングでさまざまなWebスクレイピングを実行できます。

「今までWebスクレイピングという言葉すら知らなかった」という方でも問題ありません。OctoparseにはさまざまなWebスクレイピングテンプレートが用意されているので、ワンクリックで目的の情報を自動的に収集する環境を整えられます。

NFTテンプレートができること

OctoparseのNFTテンプレートでは、OpenSea内にあるNFTアートのデータを一括取得できます。テンプレートを開いたら、取得したいNFTアートデータが表示されるページのURLを入力して実行するだけ。試しに、人気上昇中である「Azuki(アズキ)」のNFTアート10,000点をスクレイピングしてみました。

このようにOctoparseを使えば、気になるNFTアートのデータも一括で取得できます。NFT市場調査にも活用できますね。

Web3.0のメリット・デメリット

それでは最後に、Web3.0でもたらされる次世代インターネットのメリット・デメリットをご紹介します。

Web3.0のメリット

  • 個人情報登録が不要になりデータ漏洩リスクが低減する
  • 個人情報の提供範囲をユーザーが制限・管理できるようになる
  • サーバーが不要なので運用・管理要らずでサービスの安定性がアップする
  • プラットフォーマーが存在しないため決済手数料などの中間マージンを圧縮できる

このようにWeb3.0にはさまざまなメリットがあり、「セキュリティ性の向上」や「取引の自由化」などは、多くの人・企業にとって利益になることでしょう。

Web3.0のデメリット

  • 従来よりも高いITリテラシーを必要とされる
  • 大手IT企業や政府と利益相反する可能性が高い

一方で、Web3.0への完全移行には大きな課題が2つあります。

1つはWeb2.0時代よりも高いITリテラシーが必要とされることです。今日のインターネット環境は、パソコンとブラウザがあれば誰でも簡単に接続できます。一方、Web3.0ではウォレットの登録や個人情報の自己管理などが必要とされるため、IT難度が格段にアップします。

また現在躍進中の大手IT企業は、Web3.0に移行しプラットフォーマーの存在が必要とされなくなることで利益の大幅減になる可能性が高くなります。加えてWeb3.0は方の手が届かなくなるため、各国政府の利益も減少します。そのため、こうした大手IT企業や政府からの「はじき出し」が発生する可能性があります。

まとめ

Web3.0がもたらす次世代インターネットが私たちにとって良いものか悪いものか、あるいはその両方か。Web2.0からWeb3.0への移行にさまざまな課題が残されている今はまだ、計りかねる部分が大きいでしょう。

しかし、中央集権型ネットワークからの脱却は情報発信の自由度が高いことや、アーティストにとってメリットが大きいことなどを背景に、Web3.0は着実に進んでいます。来たるWeb3.0時代に向けて、次世代インターネットの世界に入り込んでみてはいかがでしょうか。

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