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仮想通貨のレート・時価総額情報をスクレイピングしてみた

約6分で読めます

仮想通貨(暗号資産)は、ネットワーク上の財産的価値として普及していますが、法定通貨ではないため強制通用力を持っておらず、利用者の需給関係などの要因によって、価格が大きく変動する場合があります。

代表的な仮想通貨にはビットコインが挙げられますが、仮想通貨の市場拡大が見込まれ、現在までに4,000を超えるAltcoin(ビットコイン以外の暗号通貨)が誕生しているといわれています。

特に仮想通貨はボラティリティ(株価や通貨の価格変動率)が大きいことで知られています。初心者の投資家にとって、常に仮想通貨の変動に目を向けることが大切です。本記事では仮想通貨のレート・時価総額情報をかんたんに調べられる方法を紹介します。

Webスクレイピングを使用して過去の仮想通貨の時価総額を抽出して簡単な市場を分析してみます。そして、時価総額を定時的に監視する方法を紹介します。

仮想通貨取引データの取得にはWebスクレイピングが便利

Webスクレイピングとは、特定のWebサイトから任意の情報だけを自動的に抽出するソフトウェア技術のことです。複数のデータソースからデータ抽出プロセスを自動化し、さらに分析するために構造化された形式でデータを保存します。

Webスクレイピングを使えば、ECサイトの商品価格モニタリングや、株の値動きのモニタリングなど、あらゆるデータ抽出に活用できます。近年では、多くの投資家がWebスクレイピングを活用し始めています。

Webスクレイピングは、プログラミングによってクローラーボットを構築するのが一般的な方法ですが、近年ではプログラミングが出来ない方でも簡単に扱えるWebスクレイピングツールが登場しています。人気スクレイピングツールのオススメ10選もご欄ください。

今回は、数あるWebスクレイピングツールの中でも人気の高い「Octoparse(オクトパス)」を使った仮想通貨取引データの取得方法を紹介します。無料から利用できるOctoparseは、取得するデータ量が少ない場合は無料バージョンでも十分に対応可能です。

仮想通貨のニュースサイト一覧

仮想通貨を未だよく理解できていない方も多いでしょう。仮想通貨は変化が早いため、日々の情報収集が欠かせません。なるべく最新情報をキャッチアップしましょう。

具体的におすすめのニュースサイトをいくつかピックアップしました。どのサイトも実用性が高いので、仮想通貨で資産運用を行うユーザーはぜひブックマークして定期的に見てみてください。

  1. bitpress
  2. CoinChoice
  3. CoinDesk
  4. COINTELEGRAPH
  5. COINJINJA
  6. COIN POST

最近の話題のニュース|FTXの経営破綻

2022年11月、仮想通貨の大手交換業者「FTXトレーディング」が経営破綻したことが世界中に衝撃を与えました。負債総額は最大7兆円にものぼると見られ、債権者は投資家や企業など100万人を超える可能性があると見られています。

元々FTXは、「業界の優良児」とも称されていたため、今回の経営破綻は多くの投資家にとって「青天の霹靂」だったことでしょう。

破綻の理由は様々な憶測が飛び交っていますが、いわゆる「取り付け騒ぎ」で資金繰りに行き詰まったことが大きな要因と見られています。今後FTXの破綻をめぐる裁判の中で、顧客資産の保全や返還がどのように進むかが重要になるでしょう。

今回の事件によって仮想通貨市場全体にも大きな影響を与えると見られています。

仮想通貨取引におけるAIの活用

AI(人工知能)は膨大なデータに基づき、仮想通貨取引を予測してくれます。AIのメリットは、人間に比べて圧倒的に早く分析できることです。経験や勘に頼った予測ではなく、過去のデータを参考にした取引ができるので、仮想通貨取引が初めての方にもおすすめです。

実際にAIを使ってビットコインのレートを予想するモバイルアプリも登場しており、中には無料で使えるサービスもあります。

ただし、仮想通貨のことを何もわからずに、全てをAIに任せていいわけではありません。例えば、仮想通貨投資では、「時価総額」の理解が重要です。続いては仮想通貨の時価総額をスクレイピングする方法を紹介します。

仮想通貨の時価総額をスクレイピングする方法

仮想通貨の時価総額とは何か?

仮想通貨における時価総額とは、「仮想通貨の市場規模や価値を相対的に判断する指標」のことを指します。つまり、それぞれの仮想通貨の時価総額を見れば、おおよその市場規模や価値が把握できます。実際に、時価総額を基準に仮想通貨の銘柄を選ぶ投資家も多く、大事な指標です。

時価総額の計算方法は、「時価総額=市場価格×発行数量」で求めることができます。時価総額が高い仮想通貨は需要が大きいため、「信頼性が高い」とされます。一方、時価総額が低い仮想通貨は需要が小さいため、「信頼性に欠ける」と判断されます。

ただし、発行数量だけが上がっても時価総額は上がりません。その理由は、発行数量が増えると「希少性」が下がるため、反対に市場価値が下がってしまうからです。そのため、市場価格と発行数量のバランスが重要です。

過去の仮想通貨の時価総額を抽出する

ここからは、現在のビットコインの時価総額データを抽出する方法を紹介します。Octoparseを使えば、今日を起点に過去365日分のデータを自動的に取り込むことができます。スクレイピング元となるWebページはこちらです。

参考サイト:coinmarketcap.historical-data

ステップ1:Octoparseを立ち上げたら、サイトURLを貼り付け、抽出開始をクリックします。

ステップ2:ブラウザのポップウィンドウを表示させないようにします。画面右上の「ブラウザ」をオンにして、ポップアップウィンドウを閉じてから、再度ブラウザをオフにしてください。

ステップ3:タスク設定から、「クラウドサーバー群」をデフォルトからUKに変更します。変更したら保存をクリックします。

ステップ4:ワークフロー作成画面に戻り、「操作ヒント」>「Webページを自動識別する」をクリックします。すると、Octoparseが自動的にWebページ内のデータ要素の識別を開始するので、数秒間程待ちます。

ステップ5:識別が完了すると、データフィールド内に推奨されるデータが表示されます。内容に問題がなければ、操作ヒントから「ワークフローを生成」をクリックします。

すると、以下のようなワークフローが生成されます。

しかし、これだけではスクレイピングは上手く実行されません。その理由としては、「ページ送り」の設定が必要であるからです。「Lead More」のボタンを自動でクリックするように、ワークフローに組み込む必要があります。

ステップ6:ページネーションを作成する。

ページネーション(ページ送り)を設定するには、「Lead More」をクリックした状態で、操作ヒントから「単一ボタンをループクリックする」を選択します。

するとワークフローにページネーションが生成されました。続いて、ページネーションの中に、「ページをスクロール」のステップをドラッグします。

ワークフローを確認したら、保存して実行します。

ステップ7:抽出を開始し、データをExcelにエクスポートします。

Excelデータは以下のようなチャートグラフに加工できます。ご覧のとおり、ビットコインの時価総額は上下動を繰り返しながら、全体的に下降傾向となっています。とりわけ仮想通貨は投資商品の中でもボラティリティ(価格変動率)が激しく、急騰や暴騰も少なくありません。

ここでは仮想通貨の運用方法に関しては解説しませんが、投資対象としてリスクが伴うことは間違いありません。こうしたボラリティリティが高いことを理解していないと、大切な資産を失いかねませんので注意しましょう。

coinmarketcapより引用

仮想通貨の時価総額を定期的にモニタリングする方法

投資家は、常に仮想通貨の市場に目を向ける必要があります。Webスクレイピングは、日々変動する時価総額のモニタリングを定期実行し、自動的にデータベースにエクスポートすることが可能です。それによって仮想通貨の時価総額の急騰・急下落を見過ごさず、素早い対応ができます。スクレイピング元となるWebページはこちらです。

参考サイト:coinmarketcap.com  

ステップ1:ワークフローを作成する手順は、基本的に先ほどと同じです。ポップアップウィンドウの停止と、クラウドサーバー群の設定も忘れずに行いましょう。一点、ページネーションを設定する際は、ページ送りを示す「右矢印」を選択してください。

ステップ2:タスクを作成後、ダッシュボードから「定期実行」をクリックします。クラウド抽出かローカル抽出か任意で選択します。(クラウドは有料プランのみ)

実行スケジュール設定は、スケジュールタイプ(一回のみ、毎週、毎月、一定間隔)によって異なります。例えば、毎日9時にスクレイピングを行いたい場合は、以下の設定にします。

この他にも定期実行設定を使えば、自由なタイミングでデータ抽出が可能です。もっと詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。

参考:定期実行をスケジュールする|Octoparseヘルプ

まとめ

今回は、仮想通貨のレート・時価総額データを取得する方法を紹介しました。現在、仮想通貨データの自動取得にはWebスクレイピングが最も効率的な方法です。中でも、WebスクレイピングツールのOctoparseを使えば、誰でも簡単にリアルタイムデータの収集が可能です!

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