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データクローラーエンジニアになるには?学習すべきことを解説

約6分で読めます

ビッグデータ・AI分野の成長とともに、データの収集・活用の重要性が高まっています。ビッグデータを効率的に収集するために、多くの企業では専門のデータクローラーエンジニアを採用しています。

「データクローラーエンジニアにはどういったスキルが求められる?」「データクローラーエンジニアになるための学習方法を知りたい」という方も多いでしょう。

そこで今回は、「データクローラーエンジニア」の仕事内容、学習すべきスキルについて解説していきます。

データクローラーエンジニアとは?

データクローラーエンジニアとは、「Webクローラーを開発するエンジニア」のことです。Webクローラーは、インターネット上に公開されている情報を収集するプログラムです。

  • テキスト
  • 画像
  • 動画

などのデータを自動で収集し、データベースに保管します。こうしたWebクローラーのプログラムをイチから構築するのがデータクローラ−エンジニアの役割です。
Webクローラーについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

Webクローラーとは?仕組みとクローリングを自動化する方法

データクローラーエンジニアの仕事内容

データクローラーエンジニアは目的・用途に合わせて、様々なWebクローラーを開発できます。例えば次のようなプログラムを作成できます。

  • 求人サイトに掲載されている同業他社の給与調査
  • ショッピングサイトに掲載されている価格調査
  • イベントの開催場所と開催日程調査

これまでは手動でデータを収集していましたが、手動での収集は時間も掛かるうえに、転記ミスも少なくありません。Webクローラーを活用すれば、短時間かつ正確に収集できます。
こうしたメリットから、現在では多くの企業がWebデータを活用してビジネスチャンスに繋げようと取り組みを進めています。

データクローラーエンジニアの平均年収

Indeedに掲載されているデータエンジニアの平均年収は555万円(2022年9月時点)となっています。大手企業などでは800万円〜1000万円の求人も少なくありません。エンジニアの能力によって年収に差はあるものの、一般的なビジネスパーソンの平均年収に比べて高いことがわかります。

参照:データエンジニアの平均年収(Indeed)

データクローラーエンジニアになるには、学習すべきことは?

データクローラーエンジニアになるためにはどういったことを学習すべきでしょうか。ここではデータクローラーエンジニアになるための学習方法を紹介します。

1.プログラミング言語の習得

データクローラーエンジニアにとってプログラミング習得は必要不可欠です。クローラー開発は容易ではなく、使用するプログラミング言語やフレームワーク、ライブラリに関連する専門知識の習得が必要です。

Webクローラー開発において主流のプログラミング言語はPythonです。その他、おすすめの言語を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

Webスクレイピングするなら何言語?オススメ言語5選を比較!

2.タスクキュー

タスクキューとは、一時的にタスクメッセージを備えて置く場所のことです。クローリングで膨大なデータを処理する際、システムに大きな負荷が掛かることで、さまざまな支障を来たす可能性があります。

こうした際にタスクキューを使うことで、複数台のマシンでワーカーを構成して分散処理を行うため、高いスループットを発揮します。

3.データベース

スクレイピングデータを保存するにはデータベースが必要です。スクレイピングのデータベースには「MongoDB」がおすすめです。

MongoDBはスケーラビリティが高く、容易にスケールアウト(水平スケール)できるので、膨大なデータの高速処理を実現します。

4.HTTPとHTMLの知識

Webページをスクレイピングするためには、そもそもWebページの構造を正しく理解する必要があります。そこで少なくとも必要になるのがHTTPやHTMLの知識です。

HTTPとは、WebサーバとWebブラウザ用の通信プロトコルです。私たちはInternet ExplorerやGoogle ChromeなどのWebブラウザを使用してWebページにアクセスします。

WebページはHTMLタグを使って構成されている文書ですが、閲覧したいページや画像、動画などをWebサーバに要求すると、内容に応じてWebサーバがレスポンスを返します。レスポンスを受け取ったWebブラウザは画面上にページや画像、動画などを表示します。

5.クローラーブロック対策

データクローラーエンジニアは、Webクローラーを構築するだけではなく、クローラーブロック対策を理解することも重要です。一般的なクローラーブロック対策は次のとおりです。

(1)アクセス頻度制限

特定のWebサイトに頻繁にアクセスしようとすると、そのWebサイトが当該IPアドレスをブロックすることがあります。そのためクローラーを開発するときは、クローラーが人間のような頻度でWebページにアクセスするように設定することでブロックから防ぐことができます。

(2)ログイン制限

ログインのステップを追加して、クローラーのアクセスを拒否することは良くあるブロック対策です。しかし現在のWebクローラーは、ログインをシミュレートし、Cookieを追加することでログインを防ぐことができます。

(3)ヘッダー制限

通常、SafariやChromeなどのWebブラウザを使って、Webサイトにアクセスする場合、ヘッダーやオペレーティングシステムの情報があります。Webクローラーでアクセスする場合、そのようなヘッダーは必要ありません。

(4)動的なJavaScriptコンテンツ

一部のWebページにはJavaScriptを介して生成されるコンテンツがあります。JavaScriptを使うと、新しいコンテンツが表示されたり、自動的に切り替わったりします。こうした動的なWebページをスクレイピングするのは技術的に容易ではありません。

(5)CAPTCHA

CAPTCHAはWebクローラーと人間を区別するプログラムです。ゆがんだ文字列と数字は人間にとって理解しやすいですが、Webクローラーがそれを認識するのは容易ではありません。CAPTCHAについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

Webスクレイピングで知るべき5つのCAPTCHA知識

(6)IP制限

IP制限をすることで、特定のIPアドレスからのアクセスをブロックします。しかし一度ブロックされると永久にブロックされる場合があるため、ユーザーに迷惑をかけてしまう可能性があります。

まとめ

今回はデータクローラーエンジニアの基本から、データクローラーエンジニアになるための方法まで解説しました。

会社によっては、社内のエンジニアリソースが足りなかったり、そもそも技術的なスタッフがいなかったりで、スクレイピングの習得を行えない場合もあるでしょう。

もしくは、エンジニアを新たに雇う予算がない場合もあります。そうしたときに、Octoparse(オクトパス)のようなWebクローラーツールを使うことで、非ITエンジニアでもWebクローラーを開発できるようになります。自社にデータスクレイピングのノウハウがないけれど、課題解決にデータを活用したい場合は、Octoparseを試してみてください。

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