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Excelデータの抽出方法と?!関数を使わないやり方もご紹介!

約7分で読めます

エクセルは、多くのビジネスシーンで利用されるデータ管理ツールですが、膨大なデータの中から必要な情報を的確に抽出する技術が求められます。特に、関数を活用した抽出方法は効率的で便利ですが、「関数は難しそう」と敬遠される方も少なくありません。そこで本記事では、関数を使ったデータ抽出方法から、関数を使わないシンプルな方法まで幅広くご紹介します。初心者の方でも簡単に実践できる内容となっていますので、ぜひ参考にしてください!

Excel(エクセル)のデータ抽出とは

Excel(エクセル)のデータ抽出とは、膨大なデータの中から特定の条件に一致するデータを取り出すことを指します。たとえば、顧客リストから特定の地域に住む顧客だけを抽出したり、売上データから特定の商品カテゴリーの売上情報を集計したりするケースが挙げられます。

抽出の方法には、大きく分けて「関数を使った方法」と「関数を使わない方法」があります。関数を使った方法では、エクセルの機能を活用して複雑な条件のデータを抽出できます。一方で、関数を使わない方法は直感的で、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。

【関数編】エクセルにおけるデータ抽出のやり方

エクセルでは、関数を使うことで効率的にデータを抽出できます。特定の条件に一致するデータを取り出したり、複数の条件に基づいてデータを整理したりするのに便利です。

これから、代表的な関数を使った抽出方法を一つひとつ詳しく見ていきます。まずは、最もよく使われる VLOOKUP関数 から始め、最新の XLOOKUP関数、複雑な検索が可能な INDEX関数とMATCH関数 など、さまざまな方法を順に解説します。それぞれの関数の特徴や使い方を理解することで、あなたの業務の効率が大幅にアップするでしょう。

VLOOKUP関数を使った方法

VLOOKUP関数は、リスト内のデータを検索して、対応する値を返すための基本的な関数です。特に縦に並んだデータを扱う場合に有効です。

基本構文

コードをコピーする

=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [完全一致または近似一致])

抽出手順

  1. 検索したい値をセルに入力する。
  2. データが含まれる範囲を選択する。
  3. 検索する列番号を指定する。
  4. 完全一致の場合は「FALSE」を指定する。

  • 商品リストから「商品A」の価格を取得する場合
=VLOOKUP(“商品A”, A1:C10, 3, FALSE)

XLOOKUP関数を使った方法

XLOOKUP関数は、VLOOKUPの進化版で、柔軟な検索が可能です。横方向の検索もサポートし、見つからない場合の動作を設定できます。

基本構文

=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])

抽出手順

  1. 検索範囲と戻り範囲を指定する。
  2. 見つからない場合の表示値を設定する。

  • 「商品B」の在庫数を取得する場合
=XLOOKUP(“商品B”, A1:A10, B1:B10, “見つかりません”)

INDEX関数とMATCH関数を使った方法

NDEXとMATCH関数を組み合わせると、複数条件に対応した柔軟なデータ抽出が可能になります。

基本構文

  • INDEX関数:=INDEX(配列, 行番号, 列番号)
  • MATCH関数:=MATCH(検索値, 検索範囲, [一致の種類])

抽出手順

  • MATCH関数で位置を特定する。
  • INDEX関数で値を取得する。

  • 商品リストから「商品C」の価格を取得する場合
=INDEX(C1:C10, MATCH(“商品C”, A1:A10, 0))

DGET関数を使った方法

DGET関数は、データベース形式で管理されたデータから条件に合致する一つの値を抽出します。

基本構文

=DGET(データベース, フィールド, 条件)

抽出手順

  1. データベース範囲を選択する。
  2. 条件範囲を指定する。
  3. 抽出したい列名または番号を指定する。

注意点

条件に合致する値が複数ある場合はエラーを返します。

Filter関数を使った方法

FILTER関数は、条件に一致するすべてのデータを動的に抽出できます。

基本構文

=FILTER(範囲, 条件, [一致しない場合の値])

抽出手順

  1. データ範囲を選択する。
  2. 条件を指定する。

  • 売上が5000以上の商品を抽出する場合
=FILTER(A1:C10, B1:B10>=5000, “該当なし”)

IF関数を使った方法

IF関数は、条件に応じて異なる値を返します。条件分岐が必要なデータ処理に便利です。

基本構文

=IF(条件, 真の場合, 偽の場合)

抽出手順

  1. 条件を設定する
  2. 真の場合と偽の場合の値を指定。

  • 売上が10000以上の場合に「達成」、それ以外を「未達成」と表示する場合
=IF(A1>=10000, “達成”, “未達成”)

【関数以外】エクセルにおけるデータ抽出の方法

関数を使わずにエクセルでデータを抽出する方法も数多く存在します。これらの方法は直感的で初心者にも扱いやすく、特に簡単なフィルタリングや並べ替えを行いたい場合に便利です。

次のセクションでは、具体的な手法として テーブル機能(スライサー)、フィルターオプション、および スクレイピングツール を使った方法を詳しく解説します。これらの方法をマスターすることで、業務効率をさらに高めることが可能です。

テーブル機能(スライサー)を使う方法

エクセルのテーブル機能に備わるスライサーを活用することで、データを簡単に視覚的にフィルタリングできます。この方法は、特定の項目を選択してデータを絞り込みたい場合に特に便利です。また、フィルタリング結果が即座に反映されるため、データの視覚的な整理に適しています。

手順

  • テーブルを作成する:データ範囲を選択し、[挿入]タブから[テーブル]をクリックします。表示されるダイアログボックスで、テーブル範囲を確認し「OK」をクリックすると、テーブル形式に変換されます。
  • スライサーを挿入する:テーブル内の任意のセルをクリックして選択した状態で、[テーブルデザイン]タブの[スライサーの挿入]をクリックします。スライサーに表示したい項目(列名)を選択し「OK」をクリックすると、スライサーが挿入されます。
  • スライサーを使ってデータをフィルタリングする:スライサーに表示された項目をクリックすると、その条件に一致するデータだけがテーブルに表示されます。複数条件で絞り込む場合は、Ctrlキーを押しながら項目を選択することで対応できます。

フィルターオプションを使う方法

フィルターオプションを活用することで、条件に一致するデータを別のシートに抽出するなど、より柔軟なデータ管理が可能です。

この方法は、単にデータを表示するだけでなく、条件に合ったデータを効率的に整理したい場合に便利です。また、元データを変更せずに特定条件のデータを分けて管理できるため、大規模なデータセットでも有効に機能します。

手順

  • 抽出条件を設定する:抽出用のシートを新たに作成し、抽出したい条件を入力します。たとえば、「商品名が特定の名前に一致する」や「価格が5000以上」など、具体的な条件をセルに記入します。
  • 詳細設定を使用する:元データ範囲を選択した状態で、[データ]タブ→[並べ替えとフィルター]グループ内の[詳細設定]をクリックします。表示されたダイアログボックスで以下を設定します。
  • リスト範囲:抽出対象のデータ範囲。
  • 検索条件範囲:先ほど設定した抽出条件のセル範囲。
  • 抽出先範囲:抽出結果を表示したいセル範囲。
  • 条件に基づいてデータを抽出する:「OK」をクリックすると、指定条件に一致するデータが抽出され、抽出先範囲にコピーされます。

スクレイピングツールを使う方法

スクレイピングは、外部のウェブデータをエクセルに取り込みたい場合に利用される技術です。エクセルでは通常取得できない情報を効率的に収集し、データ分析に活用できます。

ただし、大量のデータ収集を効率化する手段として有効ですが、ツール選定や運用にあたっては法的側面への配慮が必要です。

手順

  • 対象ウェブサイトの確認:取得したいデータが含まれるウェブページを確認し、データが表形式で表示されているか、スクレイピングで取得可能な形式であるかを確認します。
  • データ取得方法の選択:エクセル内蔵のPower Queryを使う場合、[データ]タブ→[外部データの取得]→[Web]を選択します。URLを入力すると、ウェブページ上のデータがプレビューとして表示されます。
  • 必要なデータを選択する:プレビュー画面で取得したいデータを選択し、インポートします。不要なデータを削除し、条件を指定して必要な形に整えます。
  • データをエクセルに保存する:インポートしたデータを整理し、エクセルファイルとして保存します。定期的に更新したい場合は、Power Queryの設定を利用してデータ更新を簡略化できます。

エクセルで関数を使って抽出する際の注意点

エクセルの関数を使ってデータを抽出する際には、正確な結果を得るためにいくつかのポイントに注意する必要があります。特に、データの設定や構造に関わるミスがあると、抽出結果が正確でなくなる場合があります。以下に具体的な注意点を挙げ、トラブルを回避する方法を説明します。

範囲設定は正確に行う

関数を使う際、対象となるデータ範囲が正しく設定されているかどうかが重要です。範囲が部分的に欠けている場合、関数は正しい結果を返すことができません。例えば、VLOOKUPやXLOOKUP関数では、指定した範囲に検索値や結果となる列が含まれていないとエラーが発生します。

さらに、データの増減に対応できるようにテーブル形式や名前付き範囲を使用すると、範囲を動的に管理でき、更新作業の手間を大幅に軽減することができます。

検索値が一意であることを確認

検索値が一意でない場合、関数は正しい結果を返せません。特にVLOOKUPやDGET関数は、最初に一致した値を返す仕様になっているため、重複する検索値があると正確なデータが取得できない可能性があります。

データを抽出する前に、検索値が一意であることを確認し、必要であれば重複データを整理してください。一意性が保たれていれば、データ抽出の信頼性が向上します。

データ形式を適切に設定する

データ形式が正しくない場合、関数が期待どおりに動作しないことがあります。たとえば、数値や日付がテキスト形式で保存されている場合、関数はそれを正しく認識できず、結果に影響を及ぼします。

エクセルのセル形式を確認し、数値データや日付データが適切に認識されるように設定してください。また、テキスト形式から数値形式への変換を行うことで、関数のエラーを防ぐことができます。

結合セルは避ける

データ範囲に結合セルが含まれている場合、抽出結果が不正確になることがあります。結合セルは、フィルタリングや関数の処理において障害となるため、可能な限り使用を避け、各セルに単一の情報を入力するようにしてください。

結合セルを既に使用している場合は、解除して個別のセルに分けることで、データ処理がスムーズになります。

エラー発生時の対応を準備する

関数の使用中にエラーが発生することは避けられませんが、その際に適切な対応を準備しておくことが重要です。IFERROR関数を利用することで、エラー発生時に代替値を設定できます。

例えば、エラーが発生した場合に「該当データなし」と表示する設定を行うことで、エラーを直感的に把握でき、次の処理にスムーズに移行できます。

=IFERROR(VLOOKUP(A1, B1:C10, 2, FALSE), “該当データなし”)

まとめ

エクセルのデータ抽出方法は、関数を使う方法と使わない方法に分かれます。関数を使う方法では、VLOOKUPやFILTER関数を用いて複雑な条件での抽出が可能ですが、範囲設定やデータ形式の正確さが求められます。一方、テーブル機能やフィルターオプションなど、関数を使わない方法は直感的で初心者にも扱いやすいのが特徴です。

いずれの方法でも、データの一意性や範囲の正確さを確認し、エラー対策を講じることが重要です。適切な方法を選び、エクセルの抽出スキルを活用することで、業務効率を大幅に向上させることができます。本記事を参考に、ぜひ実践してみてください。

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