じゃらんといえば、ホテルや旅館、宿泊プランの評価・料金から、観光スポットやグルメ情報にいたるまで、国内旅行に関するあらゆる情報を網羅した大手旅行ポータルサイトです。 じゃらんには全国各地にある宿泊施設の詳しい情報が掲載されているため、それらを比較することで最もコストパフォーマンスの良い宿泊先を選ぶことができます。
こうした、じゃらんに掲載されている情報を上手く活用すれば、ホテル情報の比較検討や効率的な情報収集に役立ちます。そこで役立つのがWebスクレイピングです。今回は、プログラミング経験を持たない方でも簡単にじゃらんのホテル情報をスクレイピングする方法を解説します。
筆者はこれまで、旅行業界のクライアント向けに、じゃらんや楽天トラベルなどの宿泊データを収集・分析する業務に携わってきました。その経験から最初にお伝えしたいのは、「じゃらんのスクレイピングは禁止なのか?」という疑問への明確な答えです。
結論を先に言うと、じゃらん(リクルート運営)の利用規約では、許可のない自動データ収集は推奨されていません。ただし、適切な方法と範囲を守れば、合法的にデータを活用する道はあります。本記事では、その境界線を整理したうえで、プログラミング不要でじゃらんのホテルデータを取得する方法を解説します。
ホテル情報の自動収集に役立つWebスクレイピングとは
Webスクレイピングとは、Webサイトから情報を自動的に収集するための技術のことを指します。インターネット上の情報の海から、必要なデータを効率的に抜き出すための手段として、多くの業界で利用されています。この技術の背後には、「サイトクローラー」という特定の情報を探索・収集するためのプログラムが働いています。
インターネットは情報の宝庫で、毎時膨大な量のデータが生み出されています。これらの情報の中から、具体的な旅行情報や宿泊施設のデータを迅速に収集するためにWebスクレイピングが活用されています。
特に、旅行業界やホテル業界での競争が激しい現代、迅速かつ正確な情報収集はビジネスの成功の鍵となっています。Webスクレイピングは、そのような状況下での情報収集の強力なツールとして位置づけられています。Webスクレイピングの詳しい仕組みや活用事例についての深い知識を求める方は、以下の記事を参照してみてください。
参考:Webスクレイピングとは?基本や仕組み、活用事例まで解説
じゃらんのスクレイピングは禁止?利用規約と合法的な範囲
「じゃらん スクレイピング 禁止」と検索する方が多いように、多くの人がこの点を不安に思っています。ここで、じゃらんのスクレイピングに関する考え方を整理します。
じゃらんの利用規約上の位置づけ
じゃらんを運営する株式会社リクルートの利用規約では、サーバーに過度な負荷をかける行為や、許可のない自動的なデータ収集行為は制限されています。これは多くの大手予約サイトに共通する方針です。
「禁止」と「グレー」と「セーフ」の境界線
| ケース | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 短時間に大量・高頻度のアクセス | ❌ 避けるべき | サーバー負荷・業務妨害のリスク |
| 取得データの無断商用再配布 | ❌ 避けるべき | 著作権・規約違反のリスク |
| 個人的な比較検討のための少量取得 | △ 規約確認の上で慎重に | 規約と取得頻度に依存 |
| 公式に提供されるデータの活用 | ✅ 推奨 | 後述のリクルートWEBサービス等 |
安全にデータを活用するための3原則
- アクセス間隔を空ける — 1リクエストごとに数秒の間隔を設け、サーバーに負荷をかけない
- robots.txtと利用規約を確認する — 取得前に必ずチェックする
- 取得データは個人的な分析にとどめる — 無断での商用再配布は行わない
なお、じゃらんには公式の「リクルートWEBサービス」(じゃらんnet 宿泊施設検索API等)が提供されている場合があります。API経由でのデータ取得は、スクレイピングよりも規約遵守の観点で安全な選択肢です。
スクレイピングの合法性についてより詳しく知りたい方は、スクレイピングは違法?よくある誤解も参考にしてください。
じゃらんのホテル情報を自動収集(スクレイピング)するメリット
じゃらんは、日本国内の豊富なホテルや旅館の情報を網羅している旅行ポータルサイトとして、多くの利用者から信頼されています。この情報をスクレイピングで収集することで、様々な用途で活用が可能となります。
具体的なメリットとしては、以下のような点が考えられます。
- 地域ごとのホテル・旅館の平均価格を把握できる
- 新規にオープンした旅館やホテルのリサーチが可能
- 人気急上昇中の宿やエリアを早期にキャッチできる
これらの情報を大量に収集し、ビッグデータとして分析することで、旅行プランの提案、適切な宿泊施設の選択、さらなる旅行ビジネスのチャンスを見つけ出すなど、多岐にわたる活用が期待できます。
しかし、これらの情報を一つ一つ手作業で収集するのは非常に労力がかかります。また、宿泊料金や空室情報はタイムリーに変動するため、迅速な更新が求められます。Webスクレイピングを活用することで、じゃらんのホテル情報を自動的に収集し、常に最新の情報を手に入れることができます。
じゃらんのホテル情報の自動収集には「Octoparse」がオススメ
じゃらんのスクレイピングには、大きく分けて2つのアプローチがあります。
① Pythonでコードを書く方法 — requestsやBeautifulSoup、Seleniumを使ってスクレイピングする方法です。柔軟にカスタマイズできますが、じゃらんはJavaScriptで動的にコンテンツを生成する部分があり、requestsだけでは取得できないケースがあります。その場合はブラウザを自動操作するSeleniumが必要になり、HTML構造の解析・例外処理・ページネーション対応など、相応のプログラミングスキルと保守の手間がかかります。
② ノーコードツールを使う方法 — プログラミング不要で、テンプレートを選んでURLを入力するだけ。じゃらんのHTML構造が変わっても、ツール側がメンテナンスするため、自分でコードを直す必要がありません。
本記事では、誰でも今すぐ実践できる②のノーコード方法を中心に解説します。
Webスクレイピングは、ビジネスにおいて有効な手段となる一方、プログラミングの知識が必要とされるため敷居が高いと感じる方も少なくないでしょう。そこで役立つのが「Webスクレイピングツール」です。このツールはプログラミング技術が一切不要で、直感的なマウス操作だけでスクレイピングを実行することが可能です。
数あるWebスクレイピングツールの中で、特に支持を集めているのが「Octoparse(オクトパス)」です。Octoparseは、誰でも簡単にWebスクレイピングを行うことができるよう設計されています。特に、ノーコード(コードを書くことなく操作する)機能を搭載しているため、ITに詳しくない方でも手軽に使用できます。
Octoparseは、Webスクレイピングに必要な機能が揃っており、さまざまなWebサイトからデータを取得するための「テンプレート」も豊富に用意されています。たとえば、「じゃらん」のテンプレートを利用すれば、設定や操作を最小限に抑えながら、ホテルの価格情報を効率よく収集できます。また、Booking.comから宿泊施設の料金や評価、空室状況などを取得する「Booking.comスクレイピング」にも対応しています。これにより、大量の宿泊関連データを手軽に収集し、市場調査や価格分析などのビジネスに活用することが可能です。
Octoparse(オクトパース・オクトパス)のじゃらんテンプレートで取得できる主なデータは以下のとおりです。
https://www.octoparse.jp/template/jalan-hotel-listings-scraper
| 取得データ項目 | 内容 | 活用例 |
|---|---|---|
| 宿泊施設名 | ホテル・旅館名 | リスト識別 |
| 価格 | 宿泊プラン料金 | 価格相場分析 |
| 評価 | 総合評価(点数) | 品質スクリーニング |
| 口コミ件数 | レビュー数 | 人気度の指標 |
| 住所・エリア | 所在地 | エリア別分析 |
| プラン内容 | 宿泊プランの詳細 | 条件比較 |
| 施設URL | 詳細ページリンク | 深掘り調査 |
Octoparseを使って「じゃらん」からホテル情報を集める方法
ここからは、WebスクレイピングツールOctoparseを活用し、じゃらんからホテル情報を収集する方法を具体的なステップで解説します。
対象エリア:銀座・日本橋・東京駅周辺
チェックイン:10月7日
チェックアウト:10月9日
ステップ1. スクレイピングを行いたいWebページのURLを取得
まず、じゃらんのWebサイトにアクセスします。次に、「宿・ホテル」>「地図から探す」から、ホテル情報を収集したいエリアのページを開きます。
この際、「地図から探す」以外の方法でホテル情報を検索した場合、スクレイピングがエラーになる可能性があります。

ここでは、首都圏 > 東京 > 銀座・日本橋・東京駅周辺 を選択します。チェックイン日・チェックアウト日を入力し、該当ページが開いたらを開き、そのURLをコピーします。

ステップ2. Octoparseを起動し、じゃらんのテンプレートを選択
Octoparseを立ち上げたら、トップ画面から「テンプレートタスク」を選びます。

じゃらんのテンプレートを探すために、右上の検索窓に「じゃらん」と入力します。すると検索結果に、「[JP]宿・ホテル情報_じゃらん」のテンプレートが表示されます。

テンプレートの概要と使用方法が記されている画面が表示されますので、それらを確認した後、「今すぐ試す」をクリックします。

ステップ3. スクレイピングタスクを開始
選択したテンプレートが開いたら、先程コピーした「じゃらん」のURLを貼り付けます。URLを入力したら、「保存実行」ボタンを押します。

タスクの実行モードは、「ローカル抽出」または「クラウド抽出」から選べます。クラウド抽出はOctoparseの有料プランで提供されていますが、ローカル抽出に比べてスクレイピング速度が向上します。しかし、ローカル抽出でも充分にWebスクレイピングのスピードを体験できますので、ご安心ください。

タスクが開始されると、データの抽出が始まります。画面の数値が動いていれば、スクレイピングは順調に進行していることを示します。完了するまで少々お待ちください。

スクレイピングが完了すると「実行が完了しました!」のメッセージが表示されます。「データをエクスポート」をクリックすると、抽出したデータを保存することができます。エクスポート形式はExcel、CSV、HTML、JSONから選べます。

スクレイピングを行う際の注意点
Webスクレイピングを行う際は、対象となるWebサイトの利用規約や法的制約に注意してください。特に、じゃらんのような大手の予約サイトでは、頻繁なスクレイピング行為を禁止していることがあります。
無許可での大量のアクセスは、サイトのサーバーに負荷をかける場合がありますので、適切な間隔を設けてスクレイピングを行うことを推奨します。
2026年最新:AIを活用してじゃらんデータを収集・分析する
2026年は、AIを活用したじゃらんスクレイピングが新たな選択肢として登場しています。
Octoparse(オクトパース・オクトパス)のMCP AI機能を使えば、ChatGPTやClaudeなどのAIエージェントがOctoparseのスクレイピング能力を直接呼び出し、じゃらんのデータ収集から分析までを自律的に実行できます。
たとえば、AIエージェントに次のような指示を出すだけで、データの収集→整理→分析→レポーティングまでが自動化されます。
「箱根エリアのじゃらんの宿泊データを収集し、評価4.0以上で1泊2万円以下の宿を抽出して、口コミ件数の多い順にスプレッドシートにまとめて」
従来なら、宿泊データのスクレイピング設定→実行→評価でのフィルタリング→価格での絞り込み→口コミ件数でのソート→出力のすべてを人間が手作業で行う必要がありました。MCP AI機能を使えば、人間は目標設定だけを行い、AIが自律的に全工程を実行します。
旅行業界の市場調査や、出張先のホテル選定など、繰り返し発生するデータ収集業務を大幅に効率化できます。
参考:Octoparse MCP AI|AIとWebスクレイピングの最新動向
よくある質問(FAQ)
Q1. じゃらんのスクレイピングは禁止ですか?
じゃらんの利用規約では、サーバーに負荷をかける大量・高頻度のアクセスや、無許可の自動データ収集は推奨されていません。ただし、アクセス間隔を空け、個人的な分析目的にとどめれば、データを活用する方法はあります。公式のリクルートWEBサービス(API)の利用が最も安全です。
Q2. じゃらんのスクレイピングにプログラミングは必要ですか?
いいえ。Octoparse(オクトパース・オクトパス)のじゃらんテンプレートを使えば、プログラミング不要でホテルデータを取得できます。Pythonで自作する方法もありますが、保守の手間がかかります。
Q3. じゃらんの口コミデータも取得できますか?
口コミデータの取得も技術的には可能ですが、口コミには投稿者の個人的な表現が含まれるため、取得・利用には著作権やプライバシーへの配慮が必要です。利用規約を必ず確認してください。
Q4. じゃらんスクレイピングでどんなデータが取得できますか?
宿泊施設名、価格、評価、口コミ件数、住所・エリア、プラン内容、施設URLなどが取得できます。
Q5. じゃらんのデータをAIで分析できますか?
はい。Octoparse(オクトパース・オクトパス)のMCP AI機能を使えば、AIエージェントがデータ収集から分析・レポート作成まで自律的に実行できます。
まとめ:じゃらんスクレイピングは「ルールを守って賢く活用」が正解
ここまで、じゃらんのスクレイピングについて、「禁止なのか?」という疑問から、ノーコードでの具体的な収集方法、AI活用術まで解説してきました。
改めて整理すると、こうなります。
「禁止なのか不安」な方へ — じゃらんの利用規約では無許可の大量収集は避けるべきですが、アクセス間隔を空け、個人的な分析にとどめれば、データを賢く活用する道はあります。公式APIがある場合は、そちらの利用が最も安全です。
「コードは書けないけど試したい」方へ — Octoparse(オクトパース・オクトパス)のテンプレートなら、URLを貼り付けてボタンを押すだけ。筆者も実際に銀座エリアのホテルデータを数分で取得できました。
「収集から分析まで自動化したい」方へ — MCP AIでAIエージェントに任せれば、目標を伝えるだけで全工程が自動化されます。
筆者の経験上、旅行業界のデータ活用で最も大切なのは「正確なデータを、ルールを守って、継続的に集める」ことです。手作業では続きませんし、Pythonコードは保守が大変です。その点、ノーコードツールは「ルールを守った範囲での継続的なデータ収集」を最も手軽に実現してくれます。
まずはOctoparse(オクトパース・オクトパス)の無料版で、あなたが気になるエリアのホテルデータを集めてみてください。
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