「Octoparse 安全性」を調べている人の多くが知りたいのは、通信の暗号化・アカウント保護・収集したデータの取り扱い・第三者セキュリティ認証の有無という4つの観点における実際の対応状況だ。
「Octoparse(オクトパース・オクトパス)を使ってみたいが、アカウント情報や収集データが漏れないか心配」「無料のノーコードツールに個人情報を預けても大丈夫か」という不安は、実際に使う前に多くの人が感じるポイントだろう。
この記事では、Octoparseの公式ヘルプセンターやデータ処理契約(DPA)の記載内容、そして編集部が社内に確認した最新の対応状況をもとに、良い面も対応できていない面も含めて実態をそのまま整理する。

Octoparse 安全性について結論から言うと、通信の暗号化やパスワードの安全な保存など基本的なセキュリティ対策は実施している一方、SOC2やISO27001といった第三者セキュリティ認証は現時点で取得していない。「認証を取っているから安全」という単純な話ではなく、どの対策が実際に効いていて、どこにまだ限界があるのかを具体的に見ていく必要がある。
Octoparseのデータはどこに保存される?
Octoparseで収集したデータの保存先は、タスクを実行する方式によって「ローカル収集」と「クラウド収集」の2つに分かれる。この違いを理解することが、データの安全性を考えるうえで最初のポイントになる。

ローカル抽出を選んだ場合、データは自分のPC内にのみ保存され、外部のサーバーには一切送信されない。公式ヘルプセンターの説明でも、ローカルで抽出したデータは「あなた以外の誰もアクセスすることはできません」と明記されている。社外に出したくない機密性の高いデータを少量だけ試したい場合は、この方式が最もシンプルで確実な選択肢になる。
一方でクラウド抽出は、Octoparseのサーバー上でタスクを実行し、PCを閉じても収集が続けられる方式だ。大量データの収集や定期実行にはクラウド収集が向いているが、その分データが一時的に外部のインフラを経由する。ヘルプセンターの説明では、クラウドに保存されたデータは暗号化されており、ログイン情報を入力しないとアクセスできないとされている。ただし、この「暗号化」がどの範囲までを指すかについては、後述するとおり公開情報だけでは詳細が分からない部分もある。
| 項目 | ローカル抽出 | クラウド抽出 |
|---|---|---|
| データの保存先 | 自分のPC内のみ | Octoparseのクラウドストレージ(米国) |
| 外部への送信 | なし | あり(ログイン情報がないとアクセス不可) |
| PCを閉じても実行できるか | できない | できる |
| 向いている用途 | 少量データ・機密性が高いデータ・お試し利用 | 大量データ・定期実行・長時間タスク |
なお、Octoparseの利用規約やヘルプセンターでは「Octoparseは、ユーザーのアカウントに保存されているデータを収集または使用することは決してありません」とも明記されている。収集したデータそのものをOctoparse側がマーケティングや他の目的に転用することはない、という立場だ。
通信・アカウントはどのように守られているか?
Octoparseとサーバー間の通信は、全ての経路がHTTPSで暗号化されており、データ処理契約(DPA)上ではTLS1.2以上の暗号化プロトコルを使用すると明記されている。ログイン画面を含め、パスワードを送信する経路もすべて暗号化通信の対象だ。
アカウントのパスワードは、平文ではなくソルト付きハッシュ化という方式で保存されている。これは、仮にデータベースそのものが漏えいしても、そこから元のパスワードを復元できない仕組みだ。パスワードの設定条件は6〜16文字で、英字・数字・記号のうち2種類以上を組み合わせる必要がある。強度としては標準的な水準で、特別に厳格というわけではない。
法人利用で気になるアカウント管理機能については、SSO(SAML)によるシングルサインオンに対応しており、ログイン中の端末数を制限し、どの端末がログインしているかを管理画面から確認・管理できる。一方で、個人単位の二段階認証(2FA)は2026年7月時点で未対応。IPアドレスを指定してアクセスを許可する「許可リスト」機能も未対応で、現状は不審なアクセス元を後から遮断する「拒否リスト」機能のみが用意されている。エンタープライズ向けのアクセス制御を重視する企業は、この点を導入前に確認しておく必要がある。
操作ログ・アクセスログについては、不正アクセスが疑われる場合に機密情報を含まない範囲でログを提供できるが、保持期間は14日間に限られる。長期間のログ監査が必要な業種(金融・医療など)では、この保持期間の短さが実務上の制約になり得る。
Octoparseは第三者セキュリティ認証を取得しているか?
Octoparse 安全性を判断するうえで、企業の担当者が最初に確認したいと考えるのがこの認証の有無だろう。SOC2やISO27001といった第三者認証は、SaaSツール選定における重要な判断材料になる。結論として、Octoparse自体はSOC2、ISO27001、GDPR認証のいずれも取得していない。インターネット上には「Octoparseはこれらの認証に対応している」という記述も見られるが、これは正確ではないため注意してほしい。
実際には、Octoparseは複数のクラウドインフラ(AWSなど)上で稼働しており、これらのクラウド事業者自体はISO27001、SOC2、PCI DSS、HIPAAといった認証を保有している。つまり、Octoparseが稼働する「基盤」は国際的な認証を持つ事業者のものだが、Octoparseという会社・サービス自体が独自にこれらの認証を取得しているわけではない。この違いは分かりにくいが、セキュリティ要件が厳しい業種でOctoparseの導入を検討する場合は、この前提を踏まえて自社の基準と照らし合わせる必要がある。
また、第三者機関による定期的な脆弱性診断やペネトレーションテストも、2026年7月時点では実施されていない。日本のプライバシーマーク(P Mark)も取得していない。ここは正直に「未対応」と伝えたほうが、後から実態と食い違って信頼を損なうより誠実だと考えている。エンタープライズでの採用を検討していて認証取得状況の確認が必須な場合は、個別にサポート窓口へ問い合わせることをおすすめする。
Octoparseを使ったスクレイピングは違法にならないか?
「Octoparse 安全性」を調べる人の多くは、ツール自体の安全性だけでなく「Octoparse 違法にならないか」という点も気にしている。公式ヘルプセンターの解説によれば、Webスクレイピング・クローリング技術そのものは、競合分析や価格調査、学術研究といった正当な目的で使う限り違法ではないとされている。
日本国内では、著作権法第30条の4により、著作物に表現された思想や感情を「享受する」目的ではなく、大量の情報から要素を抽出して比較・分類するなどの「情報解析」を行う場合、必要な範囲内であれば著作権者の許諾なく利用できるとされている(e-Gov法令検索 著作権法)。ただし、この規定にも「著作権者の利益を不当に害する場合は対象外」という条件がついている。
重要なのは、Octoparseというツールの合法性と、そのツールで何を収集するかの合法性は別問題だという点だ。ヘルプセンターも「データ収集はあくまで手段であり、各サイトの利用規約を遵守し合法的にデータを利用する責任はユーザー自身にある」と明記している。オンライン詐欺やアカウント乗っ取り、知的財産の盗用といった悪用目的での利用は明確に禁止されている。収集対象のサイトがスクレイピングを許可しているかどうかを事前に確認したい場合は、スクレイピングOKなサイトの見分け方や実施前に確認すべき10の質問を参考にするとよい。Webスクレイピングの基礎から知りたい場合はWebスクレイピングとは何かを解説した記事も参考になる。
安全に使うために利用者が確認すべきことは?
Octoparseとは、プログラミング不要でWebサイトからデータを収集できるノーコードのスクレイピングツールであり、ツール側の対策と利用者側の使い方の両方が揃って初めて「安全な利用」が成立する。ここまでの内容を踏まえ、利用者側で確認しておきたいポイントを整理する。
- 個人情報や機密性の高いデータを扱う場合は、まずローカル収集を選び、外部にデータを送信しない運用から始める
- 法人でSSOやアクセス管理を活用したい場合は、2FAやIP許可リストが未対応である点を前提に、社内の運用ルール(パスワード管理・端末管理)でカバーする
- 収集対象サイトの利用規約やrobots.txtを事前に確認し、個人情報や著作物を無断で公開・転用しない
- SOC2やISO27001などの認証取得が調達要件になっている場合は、事前にサポート窓口へ最新状況を確認する
なお、Octoparseの個人情報保護方針には、日本の個人情報保護法(APPI)への具体的な対応についての明記はない。Octoparseは日本国内に法人拠点を持たないため、APPIの直接的な適用対象にはならないが、ユーザーの個人情報は厳重に管理する方針が個人情報保護方針上でも示されている。日本のプライバシー基準への準拠を業務要件として必須とする企業は、この点を導入前の判断材料に加えておくとよい。
よくある質問
Q1. Octoparse 安全性は実際のところ高いですか?
A. 通信の全面的なHTTPS/TLS暗号化、パスワードのソルト付きハッシュ化保存、SSO対応、ローカル収集による外部非送信という選択肢など、基本的なセキュリティ対策は実施されている。一方でSOC2やISO27001などの第三者認証は未取得のため、「あらゆる面で完璧に安全」と言い切れるツールではない。用途とリスク許容度に応じて、ローカル収集の活用など運用でカバーすることが現実的だ。
Q2. Octoparseで収集したデータが外部に漏れることはありませんか?
A. ローカル収集を選べば、データは自分のPC内にのみ保存され外部には送信されない。クラウド収集の場合はOctoparseのサーバー(米国)を経由し、ログイン情報がなければアクセスできない仕組みになっている。機密性の高いデータを扱う場合は、まずローカル収集から検討するのが安全性の観点では確実だ。
Q3. OctoparseはSOC2やISO27001などの第三者認証を取得していますか?
A. 2026年7月時点でOctoparse自体はSOC2、ISO27001、GDPRの認証をいずれも取得していない。稼働基盤のクラウド事業者(AWSなど)自体はこれらの認証を保有しているが、Octoparseという会社・サービス単位での認証取得ではない。認証取得がエンタープライズ導入の必須要件になっている場合は、個別にサポート窓口へ確認することをおすすめする。
Q4. Octoparseを使ったWebスクレイピングは違法になりますか?
A. Webスクレイピング技術自体は、競合分析や価格調査など正当な目的であれば違法ではない。日本では著作権法第30条の4により、情報解析目的での利用が一定の条件下で認められている。ただし収集対象サイトの利用規約に違反する行為や、個人情報の不適切な収集・利用は別問題であり、その判断と責任は利用者自身にある。
Q5. Octoparseは日本の個人情報保護法(APPI)に対応していますか?
A. Octoparseは日本国内に法人拠点を持たないため、APPIの直接的な適用対象ではない。ただし個人情報保護方針上、ユーザーの情報は厳重に管理する方針が示されている。日本の法令準拠を業務要件とする企業は、この前提を踏まえて個別に確認することが望ましい。
Q6. 無料プランでもセキュリティ面は有料プランと同じですか?
A. 通信の暗号化やパスワードの保存方式といった基本的なセキュリティ対策は、プランに関わらず共通の仕組みが適用される。SSOなど一部の管理機能は法人向けプランでの提供となるため、必要な機能要件がある場合は契約前に確認するとよい。
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